2019.1.22
経済・ビジネス

今話題の「個人による中小企業M&A」のメリット、デメリットを整理する

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
2018年に話題を集めた「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門」(三戸政和著・講談社+α新書)。2018年11月段階で13万部を突破、この本を題材に漫画連載がはじまるなど、反響は2019年も続きそうです。これにより、個人によるM&Aの認知が広がりましたが、この投資スタイルは広がるでしょうか。買い手のメリット、デメリットを整理します。

個人による中小企業M&Aとは?

M&A(企業の合併・買収)は、ひと昔前までは大企業の専売特許のイメージでしたが、最近では、中小企業、零細企業にも広がっています。さらに、マッチングサイトなどを利用して個人が企業を買収し、経営するケースも増えています。

2018年は、書籍「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門」が話題になったことで、2018年は個人による企業買収の認知が広がりました。この本の中で著者は、「人生100年時代は資本家になりなさい」と呼びかけています。

ちなみに、この分野の有力なマッチングサイトとしては、日本最大級のM&Aプラットフォーム『TRANBI(トランビ)』や、豊富な実績のある日本M&Aセンターの『Batonz(バトンズ)』などが知られています。

個人による中小企業M&A-買い手のメリット

では、個人によるM&Aを行った場合の買い手のメリット、デメリットを見てみましょう。まず、メリットとしては、以下の点があげられます。

スタートアップの手間が省ける

会社を立ち上げるには、膨大な労力や手続きを要しますが、既に存在する会社を買収することでこれらの手間が省けます。所属する業界である程度のシェアや販売網を確立できている会社なら、新規に立ち上げる場合よりもスムーズです。

人材を集めて育成する手間が省ける

会社経営の要は、なんといっても人材です。M&Aなら、従業員の募集費用、教育研修費、トレーニング期間の経費などのコストを圧縮できます。

割安で買えば投資効率がよい

企業によるM&Aも同じですが、対象企業を割安で買えれば投資効率がよいのは確かです。しかし、このメリットについては、慎重に考える必要もあります。衰退している会社を安く買えたとしても、赤字が膨らむ可能性もあります。財務状態や潜在価値を入念にリサーチした上で、優良企業を実態よりも割安で買うことが重要です。

これらのメリットを活かすポイントとしては、もともと潜在価値がある会社に、買い手のスキルや経験値などをプラスすることで相乗効果を生み出すことです。

個人による中小企業M&A-買い手のデメリット

一方で、以下のようなデメリットがあることも考慮する必要があります。

買収後に社員の構成が大きく変わる可能性がある

買収後に起こりやすいのは、社員構成が大きく変わることです。前経営者を慕っていた社員が、経営者がチェンジすることを機に退職してしまうことはよくあります。大幅に入れ替われば、取引先との関係に影響が出るリスクが発生します。

経営するために多くの時間が割かれる

単純に資金のみを拠出する株式投資と異なり、M&Aは自らがオーナーまたは社長となって、企業活動を行わなければなりません。財務や人材の管理に多大な労力がかかることを前提に企業買収を行うべきでしょう。

損失を穴埋めするために個人資産を使うことがある

経営実態が良くない会社を買ってしまった場合、損失が出るケースは当然あります。会社の財務状態に余力があれば当面はしのぐことができますが、余力がない場合は個人資産を使うことになる事態を覚悟しなければなりません。

以上、メリット、デメリットを整理しましたが、最終的には 、経営にかかわる得意分野を持っている、あるいは、高いレベルでのマネジメント経験がある人でないと、個人による中小企業M&Aは難しいといえるでしょう。ただし、この部分に自信がないのであれば、自身はオーナーに徹して、信頼できる人物に社長を任せるという手もあります。

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