2019.8.14
経済・ビジネス

日本の富裕層の間で「プライベートバンクは当たり前」の時代はやってくるのか?

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
海外の大富豪が利用するイメージの強かったプライベートバンク。しかし、最近は国内で富裕層の方が手軽に利用しやすいプライベートバンキングや、資産1億円未満の準富裕層向けサービスが広がっています。新しいプライベートバンク的サービスの流れをチェックしてみましょう。

プライベートバンク利用中の富裕層は確実にいる

多数派ではないものの、確実に利用者がいる……これが国内のプライベートバンクの利用状況です。「プライベートバンク」は、一般的には最低1億円以上の預け入れ資産がある方を対象にした、富裕層向けの資産保全・運用サービスです。利用することで、専門機関のコンサルティングや運用によって資産が保全されるほか、節税対策になる場合もあります。

ビジネス誌『プレジデント』の調査では、読者のうち5.4%がプライベートバンクを利用しており、一定数の富裕層にプライベートバンクの認知・浸透が進んでいることがわかります。

海外と国内ではプライベートバンクの意味が違う

プライベートバンクという言葉の本来の意味は、無限責任を負うプライベートバンカーが経営する銀行を指します。一方で、プライベートバンクに対する認識は国内と海外では若干ニュアンスが違っているのが特徴です。海外のプライベートバンクは、「顧客の資産保全・管理・運用」に特化したサービスを行っています。

これに対して国内の金融機関では、「富裕層向けの総合的な資産管理サービス」という位置づけが強い傾向です。別名「プライベートバンキング」と呼ばれています。海外・国内いずれのプライベートバンクにしても、最終的な目的は「資産の運用・保護、節税、相続対策」などですが、海外サービスだと海外の投資家が利用しているのと同水準のサービスを受けたり、投資商品を購入したりすることが可能になります。

とくに富裕層が海外のプライベートバンクを使う理由としては、第一に地政学リスクの分散があげられるでしょう。国内の金融危機や災害などが起きた際も、海外に預けていることで資産を保全することが可能です。また、顧客のプライバシー(口座情報)の守秘性もメリットのひとつです。顧客以外の存在が口座情報の開示を求めるには、その国ごとに決められた手続きをとる必要があります。

海外プライベートバンクのポイント

海外・国内のプライベートバンクの口座開設時のポイントについて見ていきましょう。海外プライベートバンクを使う場合は、まずどの国を選択するかを熟慮する必要があります。代表的な国としては、この分野で歴史を持つスイスをはじめとする欧州、守秘性の高さを誇るアメリカ、同じアジア圏内のシンガポールなどが候補に挙げられるでしょう。

国を選択した次のフェーズとしては、プライベートバンクの絞り込みになりますが、口座を開設するための条件はそれぞれ異なります。一般的には、1億円以上の資金を中長期的に預けることが最低条件になります。その上で、犯罪や反社会的組織に関わっていないなどの証明を求められることもあります。

当然ながら、その国の公用語や英語でのコミュニケーションが中心になることが多いため、この部分に不安がある方は語学力を高める、あるいは、サポートスタッフの手配をするといったことも必須になってきます。

国内プライベートバンキングのポイント

国内のプライベートバンキングは、証券会社、メガバンク、地銀、信託銀行など数多くの金融機関がサービスを提供しています。おおむね1億円以上の資金を預けるという条件は海外と同じです。サービス内容は各社でそれぞれに異なりますが、一般的には、口座を開設すると資産運用の知識と経験のあるスタッフが担当につきます。

そして、外部の専門家と連携しながらオーダーメイドの金融商品を提案・運用サポートしていくのです。富裕層や高所得者の方は、「金融商品を選んでいる時間や運用しているヒマがない」というケースも多いかもしれません。しかし、プライベートバンキングの利用で資産運用の手間や負担が軽減されるメリットは大きいでしょう。

準富裕層向けのIFAサービスも利用者が増えている

この分野のトレンドとしては、資産が1億円に満たない準富裕層向けのプライベートバンキング的なサービスの広がりがあげられるでしょう。提案・運用を担うのは独立系のアドバイザー(IFAと呼ばれる)が中心です。国内で契約数を増やしているサービス提供業者に「FP法人ガイア」があります。ガイアでは、中立的な立場からファイナンシャル・プランニングのサービスを提供。

比較的リーズナブルな顧問契約料(年間税込3万7,800円)で、専属ファイナンシャルプランナーがその方にフィットした金融商品や投資信託をアドバイスします。このようなIFAのサービスは、海外で認知度が高いものの、日本で浸透するのはこれからが本番といえるでしょう。しかし、ガイアの契約者は堅調に伸びており、約620名(※)を超える方々が顧問FPサービスを利用しています。
※2019年6月現在 FP法人ガイア公式サイト上で発表のデータ

最後に、富裕層向けプライベートバンキング利用時の注意点です。プライベートバンキングでは、金融商品の提案・運用に関わらず、節税対策や事業承継・相続のアドバイス・サポートを行っているところもあります。一方、金融機関のスタンスや担当者のスキルによっては、金融商品の販売に特化している窓口になっていることも考えられるため、精査したうえでの利用が賢明です。

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