2019.12.6
経済・ビジネス

営業の現場を激変させるセールステック アポ獲得率62%アップ、売上5.5倍など達成したサービス例3選

(写真=everything possible/Shutterstock.com)
(写真=everything possible/Shutterstock.com)
セールステックとは、営業活動をテクノロジーによって効率化させる仕組みです。近年一気に本格化してきたセールステックは、営業という仕事の中身をどのように変えようとしているのでしょうか。本記事では日本におけるセールステックの潮流と成功例を見ていきましょう。

セールステックの主要サービスをまとめたマップが話題に

セールステックが日本で注目されはじめたのは2016年ごろからといわれます。その後、近年の労働力不足の影響で営業パーソンの確保が難しくなってきたことから本格化。実際にセールステック導入で成功する企業の事例も目立ちはじめました。今後はセールステック導入の成功・失敗で企業の業績に大きな差がつくことが予想されます。

株式会社インターパークが公開したのが国内の主なセールステック・サービスを把握するのに役立つ「セールステックのカオスマップ」です。
 
出典:PR TIMES(マップ制作:インターパーク)
出典:PR TIMES(マップ制作:インターパーク)
このマップでは「セールステックにどんな分野があるのか」「日本において具体的にどのような企業がセールステックのサービスを提供しているのか」について以下の8領域にわけて視覚化しています。
 
  • フィールドセールス
  • インサイドセールス
  • カスタマーサポート
  • ビジネスインテリジェンス
  • グループウェア
  • オンライン商談
  • ペーパーレス
  • セールス・イネーブルメント

これらのカテゴリに基づいて注目されるセールステック・サービス例を見ていきましょう。

セールステック成功事例1:アポ獲得率62%アップの「MiiTel(ミーテル)」

セールステックの成果が大きい領域としては「インサイドセールス(内勤営業)」があります。この分野で注目されるサービス例が「MiiTel(ミーテル)」です。人材サービスの株式会社ビズリーチでは、MiiTel導入から約4ヵ月でアポ獲得率62%アップ、成約数56%アップという驚異的な好成績をたたき出したといいます。

MiiTelのサービス内容は、個々の電話営業担当者の会話をAIで分析し顧客との会話が終わるたびに理想的な会話との差をパソコン上に表示するといったものです。例えば次の内容が指摘されます。
 
  • 担当者の会話の周波数や話す速度
  • 間が空いてしまった回数
  • お客様の話をさえぎった回数
  • キーワード(商品名など)の使用回数 など

サービス利用者はこれらの分析情報を元にフィードバックさせ、次回の顧客との会話をブラッシュアップしていくことで電話営業の会話を属人化されることなく最適化していきます。

セールステック成功事例2:売上5.5倍に飛躍の「UPWORD(アップワード)」

セールステックの領域としては、「フィールドセールス(外勤営業)」も外せません。この分野で注目されるサービスの一つが「UPWORD(アップワード)」です。オンデマンド印刷の株式会社アクセアではアップワードの導入により営業マンの1日の平均訪問数が約3件アップしました(導入前5件→導入後8件)。自動車のダイハツ工業株式会社では、介護車両の新規開拓チームの売上が約 5.5 倍に飛躍したといいます。

なおアップワードは次の3つの要素から構成されるシステムです。
 
  • ポイント1:営業組織の強化(営業方法やノウハウの共有化など)
  • ポイント2:訪問営業の効率化(顧客の属性の可視化など)
  • ポイント3:チーム内のコミュニケーションが活性化(各メンバーの動きをダッシュボードに反映など)

このうち、特筆すべきはポイント2の「訪問営業の効率化」です。顧客の可視化機能では、例えばマップ上にしばらく訪問していない顧客を赤色で表示できます。顧客の見込み予算によって表示される大きさが変わってくるため、優先して訪問すべき顧客がひと目で確認できるというものです。

セールステック成功事例3:アウトバンドの契約数3倍の「bellFace(ベルフェイス)」

セールステックの8領域の一つに「オンライン商談」もあります。最近では国内外の数多くのWeb会議システムがローンチされていますが、なかでも営業に特化しているのが「bellFace(ベルフェイス)」です。楽天トラベルの法人契約を担当しているグループではベルフェイスの導入により「アウトバンドの契約数を3倍まで伸ばした」といいます。

ベルフェイスの基本機能は、「5秒で接続」「資料共有」「録画録音」などがメインです。さらに担当者だけが見られる営業トークのカンニングペーパー機能、顔の比率を変えて印象がアップできるビューティー機能などもあります。ここで見てきたようなセールステックの流れを端的に表せば“個の経験とノウハウの営業から情報共有とPDCAサイクル重視の営業へ”となるでしょうか。

最終的に顧客との信頼感を培い、担うのは「人」

営業における各フェーズの飛躍的な効率アップが期待できるセールステックですが、やはり最終的に顧客と対面するのは「人」であることは忘れてはならないでしょう。特に家や車、宝飾など一部の高額商品では、営業担当への信頼感も欠かせないもの。ほかにも「信頼感」は金額にかかわらず、すべての商品と、それを扱う担当者(人)になくてはならない素因です。それはどれほどAIが発達しても忘れてはならないものといえるのではないでしょうか。効率化できる部分とそうでない部分の仕分けも、今後の企業におけるセールステック利用での成功の鍵を握りそうです。

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