2020.3.18
経済・ビジネス

ウイスキー投資に世界が注目!ジャパニーズ・ウイスキー高騰の理由とは?

(画像=Chetty Thomas/Shutterstock.com)
(画像=Chetty Thomas/Shutterstock.com)
世界的に高級ウイスキーが高騰していることをご存知でしょうか。特に「ジャパニーズ・ウイスキー」と呼ばれる日本の国産ウイスキーは注目度が高まっています。なかには値上がりを期待して購入する人もいるようです。国産ウイスキーが高騰している理由と、どんな銘柄がどれくらい値上がりしているのか、今後価値の上がる可能性がある国産ウイスキーを手に入れる方法について見ていきましょう。

落札額3,000万円オーバーの国産ウイスキーも登場

希少なウイスキーが高騰しているのは世界的な流れです。2020年1月6日付の時事通信によると希少なウイスキーの平均的な価格動向を表す「APEX1000指数」は、2014年12月末~2019年の間で2.6倍水準に上昇しました。ウイスキーに投資する海外ファンドも誕生しています。個別銘柄では、1926年醸造の『マッカラン』が2019年10月時点で約145万ポンド(2019年10月末時点1ポンド=139.77円計算で約2億266万円)と高値を更新し続けています。そしてこの流れに乗り、近年「ジャパニーズ・ウイスキー」といわれる国産ものの注目度はさらに上昇傾向です。

国産ウイスキーで人気の銘柄例には以下のようなものがあります。
・サントリー『響』
・ニッカウヰスキー『竹鶴』『余市』『宮城峡』
・ベンチャー醸造所『イチローズモルト』『軽井沢』 など

国産ウイスキーで高騰した銘柄の一例は『サントリー山崎50年』です。2018年1月にサザビーズ香港で落札金額約3,250万円の値を付けました。この『サントリー山崎50年』の元値は100万円で2011年に限定150本発売されたものです。元値の30倍以上の価値が認められた例となります。
他の例では、2019年8月に埼玉県にあるベンチャー醸造所発の『イチローズモルト・カードシリーズ(54本セット)』が約9,750万円で落札されたことも話題を集めました。

贈答用クラスの国産ウイスキー値上がり傾向

かつて贈答用などで利用されていた、元値が数万~十数万円クラスの国産ウイスキーの価格も急騰しています。例えば人気銘柄『サントリー山崎』の参考買取価格を見てみると元値(メーカー希望小売価格)を大きく上回っていることが分かります。
 
商品概要 参考買取価格 元値 価格倍率
山崎25年
(700ミリリットル)
60万円 12万5,000円 4.8倍
山崎18年
(700ミリリットル)
6万円 2万5,000円 2.4倍
山崎12年
(700ミリリットル)
1万2,000円 8,500円 約1.4倍
出典:ファイブニーズ「ウイスキーの買取」2020年1月末時点の公開価格 元値はサントリー公式サイトを参照

醸造期間が長いものほど値上がり幅が大きいことが分かります。25年ものは元値に対して約5倍、18年ものは 2.4倍まで高騰しているのに対し12年ものは1.4倍程度です。この傾向は他の銘柄にも共通し醸造期間が長いものを中心に高騰しています(上記表の買取価格はあくまでも目安です)。

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世界的なジャパニーズ・ウイスキーブームが起きた3つの理由

ジャパニーズ・ウイスキー人気の勢いをデータで確認してみましょう。もともと国内のウイスキー市場は2000年代に入って10年近く低迷が続いていました。生産量(製成数量)で底を打った2007年と2017年を比較すると10年の間に約2.3 倍にまで拡大しています。
 

あわせて2010年ごろまで20億円にも満たなかった輸出額も2018年には150億円近くまで急増しました。この国内ウイスキー好調の流れが生まれた背景には、以下の3つの理由があると考えられます。
・国産ウイスキー人気の理由1:ハイボール販促と朝ドラ
・国産ウイスキー人気の理由2:国際的な評価の高まり
・国産ウイスキー人気の理由3:原酒不足

国産ウイスキー人気の理由1:ハイボール販促と朝ドラの影響

国内で国産ウイスキーが復活したきっかけは、2008年にサントリーが仕掛けたハイボールをテーマにした販促戦略です。これを機に幅広い層にウイスキーの需要が広がりました。さらに2014年9月からは、NHK連続テレビ小説で日本のウイスキーの父といわれるニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝を主人公にした『マッサン』が放映開始。これもウイスキー市場拡大にプラス効果だったのではないかといわれています。

国産ウイスキー人気の理由2:国際的な評価の高まり

国際的な酒類品評会やコンテストで高評価を得ていることもジャパニーズ・ウイスキーが注目度を高めている大きな要因の一つです。

一例では、影響力のある国際品評会「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ2015」でニッカウヰスキーが 最も優れたメーカー1社だけに贈られる「ディスティラー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。『サントリー響21年』も最高賞を受賞しています。

またこれに先立ち2010年には、サントリーがアイコンズ・オブ・ウイスキーで日本企業初となる「ウイスキー・ディスティラー・オブ・ザ・イヤー(世界部門)」を受賞していることなどからも、日本のウイスキーに対する国際的評価がこの数年で高まってきていることが認識できるでしょう。

国産ウイスキー人気の理由3:原酒不足

ウイスキー生産のもとになる原酒が大幅に不足していることにより、急増するニーズに応えられないことも、結果的にウイスキーの高騰に拍車をかけているといえるでしょう。状況は深刻で『竹鶴17年』『竹鶴21年』『竹鶴25年』の販売は原酒不足のため2020年3月末で停止予定となっています。高値で取引されている国産ウイスキーの銘柄は10年以上熟成させたものがほとんどのため、今後も一層の高騰が予想されます。

希少価値の高いウイスキーを手に入れるには

投資対象となるような希少価値の高いウイスキーを手に入れる方法として、以下の2つのケースが想定できます。
・すでにプレミアムのついているウイスキーを、さらに価値が高騰することを期待して購入する
・今後、価値が上がりそうな老舗蒸溜所や地方蒸溜所のブランドウイスキー、またはまったくの新規発売ウイスキーを探す

前者は高値づかみのリスクのほか、すでに競争が激しいことから入手困難の可能性は常につきまといます。
後者は、価格が今後上がるかどうかは未知数です。現在はさほど知られていないけれど今後市場に評価され価値が上がる可能性があるウイスキーを探し出すことになるため、ウイスキーに関する知識、情熱が必要でしょう。個人ではなかなか難しいと考えられます。
いずれにせよ、まずはウイスキーを扱っている専門店などに問い合わせてみるとよいかもしれません。

これら投資対象になるウイスキーの具体的な購入方法は以下のようなものが考えられます。
・1:洋酒専門店や百貨店などで購入する
・2:人づてに譲ってもらう
・3:蔵元(醸造元、メーカー)や百貨店の抽選に応募する
・4:蔵元から手に入れる
・5:その他(リユースショップなどで購入)

このうち確実性・信頼性・発展性の高い方法は1・2ではないでしょうか。中でも富裕層や高所得者層、社会的ステータスの高い人が希少価値の高いウイスキーを探し出す場合は、懇意にしている百貨店の外商サービスを利用するのが最も確実かもしれません。
また老舗の洋酒専門店の中には、世界的なウイスキーリテラー(酒屋)に与えられるアイコンズ・オブ ・ウィスキーを複数回獲得している店もあります。何度か購入し馴染みになることで、価値の高いウイスキーを紹介してもらえる可能性があります。
人脈を使って手に入れる場合、ウイスキーが縁でさらに人脈が広がる可能性もあります。商談中のエッセンスとしてウイスキーを話題にすることで愛好家と出会え、おつきあいが深まるかもしれません。人とのつながりとともに、ときには思いがけず掘り出し物のウイスキーに出会えることもあるでしょう。

3のように、数量限定などの理由で希少価値の高いウイスキーはメーカーまたは百貨店主催で抽選会が行われることもあります。例えば2020年6月30日に発売される1本330万円(税込み)の『山崎55年』(限定100本)は、サントリー主催の抽選販売となっています(募集終了)。注目が集まることから競争率が高くなる可能性は高いですが蔵元の安心感があり、当選するとメーカー希望小売価格に近い値で購入できるメリットがあります。

4は、今後価値が上がりそうなブランドを探す楽しみに訪れるのもよいでしょう。蔵元によってはテイスティングなども楽しめます(一般公開していない場合があるので要問い合わせ)。直近では上記で紹介した「ベンチャーウイスキー秩父蒸溜所」が2020年2月に一日限定で一般公開されました。
なお、すでに高騰しているウイスキーについては蔵元でも入手は難しい可能性が高いといえます。

5のリユースショップやフリマアプリでは、偽物を摑まされる可能性があることを十分念頭に置く必要があります。目当てのウイスキーがあるならば、宝探しを楽しむ程度の気持ちで試してみるのもよいかもしれません。

世界の投資家をも惹きつけてやまないジャパニーズ・ウイスキーの魅力

世界中から評価され、ときには投資対象として希少な芸術品と同じように高価格で取引されるジャパニーズ・ウイスキーの魅力は、一言でいえば「日本特有の感性を生かした繊細さと優美さ」です。現在希少価値が高いとされるジャパニーズ・ウイスキーはどのブランドも、この「日本特有のテイスト」を極め、醸し出している逸品といえるでしょう。

日本のウイスキー市場はサントリーとニッカウヰスキーの大手2社が約9割のシェアを占めているといわれますが、大手だけでなく地方の老舗蒸溜所のつくるウイスキーにも世界的に評価されるものがあり、この流れは新規参入の蒸溜所が増える追い風にもなっています。これを機会に、ジャパニーズウイスキーの上質な魅力に触れてみませんか。

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