2019.1.11
インタビュー

キャリア25年ベテラン営業マンに聞く、自分にあう不動産会社の選び方

(写真=野村不動産アーバンネット・都心営業統括部・部長 木村州宏さん)
(写真=野村不動産アーバンネット・都心営業統括部・部長 木村州宏さん)
お客様や現場の担当者からも多数の相談を受け、都心のマンション市場に精通している都心営業統括部 部長の木村州宏さん。そんな木村さんに、なぜ、都心のマンション市場の動向をいち早く察知することができるのか、情報収集のために行っている習慣や、不動産会社の選び方などについてお聞きしました。

都心担当を20年以上務めることで得た膨大な知識

━━お客様やマンション開発現場の方から相談をされることが多いという木村さんですが、そういった相談をうける背景にあるご自身の豊富な知識はどのように収集されているのでしょうか。

長年、東京都心を担当区として活動してきたというのが大きいと思います。業界に入ってから25年ほどですが、そのうち都心担当の期間は20年を越えます。これは社内でも一番と言っていいほど長く、業界的にも珍しいことだと思います。

現在部長を務める都心営業統括部は、港・千代田・渋谷の3区を広くとりまとめる部署です。この3区にかぎっても、長い経験からこれまでのマンション価格の変動なども数字だけではなく経験として知ることができています。

また、2018年や17年、16年などの近年のトピックだけではなく、もっと前の10年前、15年前からの情報も頭に入っています。そのため、単一的な側面である“点”の情報だけではなく、複合的な“線”から“面”になる私自身の蓄積された経験としての情報をお伝えすることができるので、多くの方からご相談をいただけるのではと考えています。

たとえば、経験の少ない営業担当であっても、バブル時代の話などをグラフや数値をもとに説明することはできます。しかし、その数字に対してより細かく解説するとなると、実際に体験していないので漏れてしまう情報や、肌感覚でしか分からないもっとコアな部分については人に話せないということは多々あります。

営業マンによっては全国の担当区を数年ごとに転々とすることもあるので、しようがない部分もあると思いますが、私の場合、これだけ長い間都心に絞って活動してきたことは、情報収集という意味では最も大きな強みだと感じています。

現場に足を運ぶことで得られるウェブに載っていない情報

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
━━膨大な都心物件の情報をインプットされているとうかがいました。そのように隅々まで情報を収集するために、なにか特別な方法で情報収集をされているのですか。

ものすごく特殊な方法というのはありません。

ただ、マンションは、大なり小なり毎年新設されるもので、土地を取得した段階などでプレスリリースや業界関係者から情報を知ることができます。そこで知った物件に、現場まで足を運んで確認するということだけは続けています。

建設中、完成後の竣工内覧会も含めて何度も足を運ぶので、物件の細かい部分まで頭に入っていきます。私自身、物件を直接見に行くというのは半分趣味のようなものなので、こういう建物ができるんだ、なんていうところから、ここまで建設が進んでいるのか、こういうマンションになったのか!と感じるところまで、年々情報は増えていきます。

いくつもの物件に足を運んでいると、現場の方にも顔を知っていただけるので、内覧会に行けなかった場合などもちょっと見せてくださいと声をかけさせていただける関係性を築けるようになりました。

━━ご自身の目や耳で聞いた情報というのが、大切なのですね。

そのとおりです。こういう情報収集は、なにも弊社だけではなく、各不動産会社でも同じようにしている担当者もいらっしゃいます。現場で顔を合わせる機会もあるので、徐々に関係性を構築して情報共有をはかったりすることも珍しくありません。

彼らから得る情報というのも、大切ですね。

物件をご自身の目で確認する、というのは不動産購入において基本中の基本と言える部分です。現在では、ウェブでかなり細かな部分まで確認できるようになってきているのですが、実際に目で確認すると、たとえば周辺環境や、外壁の色味など、ウェブ上で見て得られるものと違う部分も多数確認できます。

地方にお住まいのお客様の中には、事前にご相談いただいて、当日私がアテンドして物件をご案内するということも多々あります。ただ、いくつもの物件を見て回るほどのお時間はないというお客様がほとんどなので「木村さんが物件をピックアップしてよ」とご相談いただき、ピンポイントで物件を内覧に行くということもあります。それだけ信頼を寄せていただけているというのは、私もうれしく感じています。

広い人間関係がより深い不動産情報を収集するコツ

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

━━物件に足を運ばれる以外にも、情報収集のためにされていることはありますか。

物件情報という意味では、売り気配というか、これからこの物件が売りに出そうだぞ、という情報を気にしています。

たとえば、不動産会社の方が、都心部の土地を購入したので一棟建てようと考えている、マンションを売りにだそうとしている、中古マンションを購入したのでリニューアルして売り出そうとしている、という際に、私のところにどの程度の価格で売れるかヒアリングいただくということがあるのです。

そうすると、この場所に売り気配があるな、というのを早めに察知することができます。ウェブなどに情報の出ない水面下情報は、こういった関係性からしか知ることができないので、さまざまな人とつながりを持つということを大切にしています。

たとえば、地場の業者さんと何度も会って話を聞くとか、懇意にしている営業マンと雑談しながら情報を深掘りしていくというのを習慣化していると、自然と情報が集まってくるようになります。

━━新聞紙面やウェブなどから得られる情報だけではなく、やはり現場の生の情報を参考に判断していく必要があるのですね。

その通りです。もちろん、都心営業統括部にご相談いただければ、そういった情報を提供することが可能です。しかし、もしもご自身でももっと情報を集めたいと考えるならば、より詳しい人と懇意にするという方法もとっていかなければいけないでしょう。

そしてもう1つ大切なのは、信頼できる人間から聞いた情報を参考にするということです。不動産を購入する場合、いくつかの不動産会社にお問い合わせをされる方も多いと思います。そのなかで「この営業マンは信頼できる」「この人は自分とフィットする」と考えられる人を見つけたならば、一歩踏み込んで関係を構築したほうがいいと思います。

お客様自身がより詳細な購入ニーズや売却ニーズをお話しいただくことで、さらに一段階上の提案を受けることができると思います。ただ、お客様にとっても信頼できる人間でなければ、ご自身の情報を開示することはできないというお考えもあると思います。だからこそ、私自身、お客様に信頼していただくというのは大切だと考えています。

信頼できる担当者の条件は“誠実”であること

━━たとえば、木村さんがご自身で不動産購入をされると考えたときに、どのような営業マンに信頼を寄せられるでしょうか。

誠実であるということは大切ですね。これは返答のスピードが速いとか、さまざまな要素がありますが、たとえ分からないことを質問されたときも「分からないので次までに調べてきます」と言える人がいいなと思います。

なんとなくで「こうじゃないでしょうか」と、予想だけで回答されると、信頼できるかな、と悩んでしまう部分も出てきます。ただ、なんでも後で調べてきます、という営業マンは論外ですね。経験はなくてもいいですが、知識は豊富に備えているという前提が必要です。

やはりマンションを購入しようと考えていて、周辺のランドマークとなるような建造物や公園などについてたずねたときに、まったく分からないとなると、物件についての知識がないというのと同じになってしまいます。

購入にいたるまでに、その物件の周辺情報までを加味して、お客様の条件との擦り合わせを行うことが不動産会社の仕事ですから、ここは外せない要素です。

━━お客様の中にはニーズが顕在化していない方もいらっしゃると思うのですが、お客様のご相談に乗るときは、どのようにニーズを聞き出されているのでしょうか。

私の場合は、まず具体的な物件をいくつかご提示して、その中からお客様に取捨選択していただきつつ、ニーズを割り出していきます。

お客様は全員が不動産情報に精通していて、プロ並みの知識を持っているという訳ではありません。漠然と、眺望がよくて都心エリアの物件がいいと考えている方もいらっしゃいます。まだニーズが顕在化していないお客様には「この物件はこういう特徴を持っていますが、いかがでしょうか」と物件を何件も提示していくことで、ご相談の奥にある本当の要望を顕在化させていきます。

なかには、お客様が最初にお持ちであったご要望よりも、よりご自身のライフスタイルにあった物件を探り当てることができる場合もあります。そのためには、やはり自分自身が知識をいかにもっているかが大切です。そのためにも、人とのつながりを大切にして、幅広い情報を集め続けるということが重要ですね。

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