2018.11.5
相続・不動産

相続対策は「不動産評価」が決め手!その3つの具体策

(写真=goodluz/Shutterstock.com)
(写真=goodluz/Shutterstock.com)
相続対策にはさまざまな選択肢がありますが、その中でも「不動産活用は有効」と言われています。ここでいう不動産とは、自宅はもちろん、経営している会社で利用している土地、賃貸事業で使っている土地なども含まれます。対象が幅広いことも不動産による節税対策のメリットです。本稿では不動産を活用した3つの節税対策を解説していきます。

不動産による相続対策1 「路線価×固定資産税による土地・建物の評価減」

「相続対策は不動産評価が決め手」と言われる理由は、他の多くの資産が時価に近い評価額が適用されるのに対し、不動産は路線価や固定資産税評価額を使って独自の計算をするため評価額が小さくなるからです。評価減になれば、それをもとに算出する相続税も連動して安くなります。

例えば現金2億円で相続するとそのままの評価額になりますが、不動産2億円(土地1億円、建物1億円)で相続すると、次のように約7000万円の評価減になります。
  • 購入額1億円の土地(時価のほぼ80%)→8000万円
  • 建築価格1億円の建物(建築価格の40~50%)→5000万円
なぜ評価減になるかというと、税務署がつける評価額は、「土地の場合、公示価格・時価の80%程度の路線価」「建物の場合、建築価格の40~50%程度の固定資産税評価額」をベースにしていると言われるからです。

不動産による相続対策2 「貸家建付地評価」

さらに土地の評価額を大きく下げるものに「貸家建付地評価」があります。これは、更地で相続するよりも、賃貸物件(貸家、マンション、アパートなど)の建っている所有地で相続した方が評価減になるというものです。例えば、所有地に賃貸物件を建てて相続した時の評価額は次のようになります。
  • 自用地評価額8000万円の土地(貸家建付地評価85%※1)→6800万円
  • 固定資産税評価額5000万円の建物(貸家建付地評価70%※2)→3500万円
※1 土地の貸家建付地評価は自用地の79~85%程度が目安
※2 建物の貸家建付地評価は自用地の70%

ちなみに、賃貸物件を建てると評価額が低くなる理由は、更地をそのまま所有している場合には自らの意思で自由に使うことができますが、賃貸物件が建っている場合には入居者がいるので、自由に使うことができないためです。制約がある分、評価額が低く設定されていると言われています。

不動産による相続対策3 「小規模宅地等の特例」

不動産による節税対策には、「小規模宅地等の特例」もあります。これは、自宅や事業用に使っている土地は評価額が80%減、賃貸用に使っている土地は評価額が50%減になるというものです。例えば、評価額1億円の自宅用の土地なら2000万円の評価になるということです。
  • 特定の居住用の宅地 限度面積330㎡ 減額割合80%
  • 特定の事業用の宅地 限度面積400㎡ 減額割合80%
  • 貸付(賃貸)事業用の宅地 限度面積200㎡ 減額割合50%
土地の用途が幅広く設定されているため、比較的利用しやすい制度として紹介されることの多い「小規模宅地等の特例」ですが、注意も必要です。平成30年の税制改正大綱では、相続発生の3年以内に貸し付けをはじめた土地は対象外になりました(ただし、事業規模での貸付は除外)。

つまり、あからさまな相続対策として、相続直前にアパートやマンションを建てたりした場合は、評価減の対象にならないということです。条件によっては、千万単位、億単位の評価減に影響します。そのため、とくに貸付事業用の宅地として利用される場合は、余裕をもって事業を開始するのが望ましいと考えられます。

ここでは、不動産による相続対策に有効な次の3つについて解説してきました。
  1. 路線価×固定資産税による土地・建物の評価減
  2. 貸家建付地評価
  3. 小規模宅地等の特例
いずれにしても、これらを使った相続対策の実行は一般の方だと難しいため、税理士や不動産会社のコンサルタントなどの専門家に相談した方がよいと言えるでしょう。

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