2020.4.22
相続・不動産

相続税・所得税対策に「不動産小口化商品」が有効である4つの理由

(画像=yoshi0511/Shutterstock.com)
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不動産は相続税対策に有効と言われていますが、現物不動産だけでなく、不動産小口化商品も同様です。ここでは、そもそも不動産小口化商品とは何か、具体的にどのような節税メリットがあるかについて、購入時の注意点も交えて解説します。

不動産小口化とは複数の投資家が出資・共有するスキーム

不動産小口化商品とは、不動産への投資額の単位を少額に設定し、複数の投資家が出資または共有する仕組みです。管理・運営などは不動産の専門企業が行い、収益を各投資家に分配します。投資対象物件は、商業施設・オフィスビル・レジデンスなど多岐にわたります。

複数の投資家が出資して各投資家に収益を分配するという点は、投資信託の一種であるJ-REITの仕組みと似通っており混同されがちですが、不動産法人の株式だけを所有し不動産自体は所有しないJ-REITと、実際に不動産を所有する不動産小口化商品とでは、大きな違いがあります。

2019年8月の全国賃貸住宅新聞では、不動産小口化商品の累計額が3兆円に迫ると報じられました。また、近年、不動産小口化商品を販売する不動産会社が増えていることも述べられています(不動産小口化商品を扱う不動産特定共同事業は許可制。国土交通省が2019年5月に発表した資料によると142社が許可を受けています)。

相続税対策で不動産小口化に出資するときのポイント

不動産小口化商品に出資する個人投資家の主な目的は分配金の確保ですが、そのほかに節税、特に相続税対策への期待もあるようです。

不動産小口化商品には「匿名組合型」と「任意組合型」があり(※1)、相続税対策で不動産小口化商品に投資する場合は、両者の違いを理解する必要があります。

匿名組合とは商法に基づいた組合、任意組合は民法に基づいた組合です。両者の最大の違いは「事業主体」で、匿名組合型の事業主体は特定の個人や法人です。不動産を所有するのは事業者であり、この事業者が管理・運営を行い、その収益が組合員(投資家)に分配されます。

これに対して任意組合型の事業主体は、すべての組合員(投資家)です。組合員が共同経営をする形で、各組合員には投資額に応じた共有持分権があります。そのため、現物不動産と同じく相続税の節税効果があります。つまり、相続税対策として購入するなら「任意組合型」の不動産小口化商品を選ぶ必要があるのです。

※1:他に賃貸型もあります。

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不動産小口化(任意組合型)の4つの節税メリット

不動産小口化の節税メリットを見ていきましょう。(※2)

メリット1:主な相続税対策が適用できる

保有資産のうち、現金や金融資産から不動産に換えることによる相続税評価額の圧縮や、小規模宅地等の特例、貸家建付地の評価といった、現物不動産に適用される相続税対策が利用できるというメリットがあります。

メリット2:複数の相続人に分割しやすい

現物不動産は分割しにくく、複数あっても個々に条件が違うため、相続発生時に公平な分割ができずトラブルが起こりやすい資産です。一方で不動産小口化商品は、同じ条件の不動産(資産)を口数で分けられるので、状況に応じて公平に分割ができトラブルの心配もありません。

メリット3:投資家(オーナー)の手間がかからない

実際の管理・運営は事業者である不動産会社が行うため、手間がかかりません。

メリット4:減価償却費を計上できる

任意組合型の不動産小口化商品の場合は不動産を所有(共有)しているため、持ち分に合わせた減価償却費を計上でき、一定の節税効果があります。

※2:いずれも可能性のあるメリットです。詳しくは税理士などの専門家にご相談ください。

不動産小口化(任意組合型)の相続税対策のデメリット

節税メリットがある不動産小口化商品ですが、区分マンションなどにおいては一口あたりの設定価格が安い商品が多いため、ある程度の口数を購入しないとまとまった金額を出資できなかったり、融資を使えなかったりと、現物不動産と比較して劣る面もいくつかあります。

また、組成する事業者の物件選別が都心好立地に寄るため、小口化商品自体が現物不動産より圧倒的に少なく、選別の余地が少なくなります。

不動産小口化はメリット・デメリットを踏まえ、現物不動産と比較した上で購入するのが賢明といえるでしょう。

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